四畳半フォークソノミーの実現に向けて
カテゴリーは鬱陶しい。Movable Typeや他のブログツールを使っていて一番腹が立つのはカテゴリーを設定する、まさしくその瞬間だ。そのインタフェースの悪さもあるが、文章を書くという曲がりなりにも知的な作業と、無理矢理カテゴライズするという非生産的行為とのギャップがひどく煩わしい。
「カテゴリー」に系統的に分類可能な情報というのも確かにある。が、それには対象が限定されている必要がある。ある時は映画評を書き、ある時はプラグインを公開し、そしてまたある時にはレストランの情報を書く。当然トップレベルのカテゴリーは雑駁とした羅列となる。それは果たして意味がある分類なのか、自分にとってあるいは読者にとって。
問うまでもなく意味がある分類などではない。では何なのだ? (分類することで自身を鼓舞するとか)無理にエビデンスを見つけ出すことも不可能ではないが、しかし逆にカテゴリーがなかったとしたら誰か困るのだろうか? ブログへのリーチのほとんどがRSSリーダーやアンテナやサーチエンジンなどの何らかの、広義のアグリゲーションサービスに頼るこのご時勢に? あるいはブログに付属している検索機能では不足か?
そもそもローカルなカテゴリー付けは何のための行為かと言えば、見栄えのするカテゴリーアーカイブを生成するためではない。もしそうなら目的と手段を混同しているのである。そうではない。二人でやっているブログなら相棒は異なる人格とそれを構成する知識とを有する他者である。さらに言えば、去年・先月・昨日の自分は厳密に今日の自分でもない。つまりローカルにも複数の「人々」が存在するのであり、それらの「人々」の異なる経験や異なる感想、異なる知識を関連付け、分類するための行為なのである。
これこそが四畳半フォークソノミーである(と、とりあえず提唱する)。語の連関こそが語の意味であるように、四畳半フォークソノミーによって発見される知識の連関はエントリーの意味をより明確にし、新たな知識の獲得の一助となるだろう。
決めた。私はカテゴリーを捨てる。今思えばカテゴリーを持たないBloggerは慧眼だった。代わりにキーワードかラベル、あるいはそう呼びたければタグ付けを行う。幸いMovable Typeには各エントリーにキーワードを設定できる。これを使って今流行りのフォークソノミーよろしく自分ひとりで自分のためだけにタグ付けするのだ!
以下では四畳半フォークソノミーを支援する機能について考える。既存のカテゴリー分けと遜色のない入出力インタフェースを実現するために少なくとも以下の機能が必要であろうと思われる。
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キーワードの入力をより簡便にするインタフェース
Movable Typeを例にとればキーワードの入力はカテゴリーの設定に比べてしづらい。エントリーの編集画面においてキーワードの入力欄はデフォルトでは表示されず、「表示のカスタマイズ」を使って表示させたとしても本文の下の追記の下というごくアクセスの悪い場所になる。また、エントリーの一覧画面ではカテゴリーは表示されてもキーワードは表示されない。これを改善するのが一つの方法。また、はてなダイアリーのように[[キーワード]]と書くとキーワードに登録されるようにするというのも考慮に値する。
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既存のカテゴリー名をキーワードとして設定し直す機能
カテゴリーに未練があるわけではないが、すでにある1000件近い情報を何のラベルもなしにハンドルするには無理がある。過去設定したカテゴリーの名前をキーワードとして設定し直すことで移行を促進する。また、RSS、Atomフィードでカテゴリーをdc:subjectやcategoryとして設定している部分をキーワードとカテゴリーの両方を設定するように変更するなどの移行措置も必要だろう。
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スコープごとにキーワードをリスティングする機能
カテゴリーの場合を見れば分かる通り、キーワードをリスティングしたり、キーワードの個数を数え上げることができると便利である。この他、類似度の高い(現在のエントリーとマッチするキーワードの数の多い)エントリーをリスティングする機能もあれば望ましい(c.f., Related Entries Plugin :: Adam Kalsey)。
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キーワードをキーに、そのキーワードを持つエントリーを抽出する機能
キーワードをベースにしたアーカイブというものは現実的でない。なぜなら、N個のキーワードがある場合、2^N(2のN乗)個のアーカイブを生成することになるからである。キーワードを一個追加するたびにインスタンスの数は2倍になる。キーワードをキーにエントリーを抽出するには検索インタフェース的なものの方がより望ましい。
引き続いて各機能の実装を粛々と進める予定である。いくつかはもうできているのだが、全部実現するとなると果たしてMovable Typeでやる理由があるのか、と…。
2003-03-16更新:
キーワードをキーにエントリーを抽出する機能と、キーワードをリスティングする機能を実装してみた。前者はエントリータイトルの直下のキーワードリストから確認できる。また、後者はトップページのサイドメニューのKeywordsのところで確認できる。一人でやってても結構楽しいじゃん。これらはそれぞれプラグインとして実現されているので別途エントリーを書く予定。
2003-03-18更新:
仕事が忙しくてアレなんだが、作っているプラグインが万艦飾っぽくなってきた。適当なところでリリースせねばなー。
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激しく同意です。
ちょっと違いますが、SBM の spurl が全然馴染めなかったのは、カテゴリの設定が必要だったからでした。
ブログにおいても、一つの独立した記事とするには烏滸がましい雑記を一つの記事に詰め込む時には、カテゴライズは足枷になりますよね。結局、マクロな括りで対処するしかないのが現状だったりします。
(o) さん、期待してまっせ。
エントリーのタイトルのすぐ下あたりを見ると分かるのですけれど、キーワードサーチには対応しました。
http://as-is.net/blog/tag/movable+type
とかやるとmovableとtypeをキーワードに含むエントリーを表示します。キーワードは順不同で、大文字小文字を区別しません。
昔のauケータイのように動作がモッサリしてしまうのがアレですが。
Technorati Japan の検索ページがアルファー版で動いています。表示不要。